ラミネートベニア

笑顔の素敵な患者さん。
きょうは歯石取りに御来院。丁寧に磨いてくれているのでお口の中はとてもきれい。
初めていらしたときは歯の色で悩んでいるようだった。

いろいろお話を聞いて、ラミネートベニアを提案した。
虫歯ではない健康な歯を少し削らなければならない事は大きな欠点だが
場合によっては代わりに大きなものを得ることもある。
ラミネートベニアといえば、20年以上も前私がまだ歯科技工士だったころ、
懸命に取り組んでいた。
私の師匠の歯科医師片山先生は工学部出身の変り種で接着歯科医学では全国的に有名だった。
その接着の縁でラミネートに取り組んでいたのだ。
ラミネート専用のシステム開発にアドバイザーとして関わった。専用陶材(セラミックのパウダー)は収縮率が大きく使い物にならずに適正なものになるのにずいぶんとかかった。また専用ダウエルピンはわたしが開発デザインした。20年以上に開発した商品がまだ売ってあったのでうれしくもあるが少し恥ずかしくもある。(特許をとるという発想は当時なかった)
技工士のころは、ラミネートは正直嫌いだった。作るのにとても手間がかかり面倒なのだ。その上色調再現性が不確かなので、一度に少し色を変えて2つ3つ作ってあわせたりもした。

当時歯科医師向けの本に載った私の技工士としての作品である。今見ると恥ずかしいが、一生懸命作っていた。
患者さんの喜ぶ顔をみると、苦労など吹き飛んだものだ。
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