

ディアグノシス・ワックスアップ。診断用ワックスアップとも言われる。全体の治療をする場合に行われる手法だ。かみ合わせの診断には超精密な咬合器を必要とする。もちろん値段も高い。治療の精度を上げるためこんなところにもコストがかかるのだ。
この患者さん、紹介でご来院。主に噛みあわせと審美のご希望だ。私が元歯科技工士という事に期待されているようだった。
数件の歯科医院を回られて、矯正もやったがかえって変になったとおっしゃった。歯科医師の心無い言葉に涙を浮かべもう来るものかと席を立ったそうだ。
ドクターショッピングを続け、身も心も疲れてしまっている患者さんにはより慎重にならなければならない。ハードルが高く満足してもらえないことが多いからだ。満足どころかよりひどい精神状態にしてしまう事だってある。
デンタルヒストリー(歯科履歴)を中心にお話を伺った。観察、傾聴、確認、共感。メディカルインタビューの基本を大切に耳を傾ける。
3回目の今日はずいぶん笑顔が出てきた。患者さんの希望をベースに、近代歯科医学でできること出来ないことを説明しながら少しづつ前に進めるつもりだ。歯科医療に失望してもらいたくはない。
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