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患者さんの納得とは

この記事を書いたあとに、紹介で患者さんが来られた。
他の歯科医院にかかっていたのだが、他の歯医者に行くように言われたらしい。

そういった患者さんは、1、無断キャンセルや予約変更が多い。2治療に協力的でない。などの方が多い。保険治療の多い歯科医院は、医院経営を考えると、どうしても効率を重視してしまう。医院運営上困る患者さん。というわけだ。

この患者さんは違った。審美治療でセラミックスクラウンを作ってもらっていたが、仕上がりに納得できなかったらしい。仮歯の段階から色々注文をつけたが、案の定最終的に出来上がったものがイメージに合わなかったというのだ。これ以上注文をつけるなら、追加料金を払うか自分で探してよその歯科医院に転院するか選ぶように言われたらしい。どうしていいかわからずに、紹介でアクアデンタルに駆け込んでこられた。

イメージの共有は困難を極める。患者さん、歯科医師、歯科技工士、みんなの仕上がりイメージをピタリとあわせなければならない。そこに少しでも客観性を持たせるため、写真や歯の模型、そして仮歯が重要となる。勿論一発勝負的なこともなかには出てくる。それでも患者さんの期待を少しでも超えなければ納得と感謝は得られない。西日本一の臨床家といわれる師匠は、私に「患者さんを感動させてみろ。」とさえ言った。残念ながら涙を流して私に感謝してくれた患者さんはいない。

アクアデンタルでは確認用の仮歯などを使ってできるだけイメージの共有化に勤める。それでも患者さんに100パーセントの満足を与えるのは容易ではない。

過去に、納得できずにアクアデンタルから転院してしまった患者さんのことを偶然知ったことがある。
あわててお詫びともう一度やり直させてもらえないかといった内容の手紙を送ったが、返事は無かった。一度壊れた信頼関係は簡単には回復しない。

審美治療の難しさを想った。

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テーマ : 歯医者
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

松村まこと

Author:松村まこと
上通り並木坂という比較的街中にアクアデンタルはあります。審美歯科が得意です。歯周病、インプラント、矯正、かみ合わせ治療などを駆使した総合型治療を目指しています。
元歯科技工士で手先の器用さには自信があります。

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